会長挨拶

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会長挨拶


 




2026年5月24日 日本経済学会会長 石川 城太


このたび、日本経済学会会長を拝命することとなりました。歴史ある本学会の運営に携わる責任の重さを、あらためて感じております。微力ではございますが、会員の皆様のお力添えをいただきながら、本学会のさらなる発展に努めてまいります。


現在、私たちを取り巻く経済社会は、大きな転換期にあります。国際的な対立や地政学的リスクの高まりは、経済安全保障への関心を強め、国際経済秩序にも大きな影響を及ぼしています。さらに、世界的なインフレ圧力、気候変動をはじめとする環境問題、AIの急速な普及など、経済学が向き合うべき課題はますます複雑化し、多層化しています。これらの問題を解決するためには、市場、制度、技術、国際関係、さらには人々の行動や価値観の変化を含む総合的な分析が求められます。


このような時代において、経済学の役割は決して小さくありません。理論に基づいて問題の本質を明らかにし、データに基づいて現実を的確に把握し、政策の効果と限界を冷静に検証することは、学術研究の重要な使命です。複雑な現実に対して、実証的で客観的な分析を積み重ね、社会の意思決定に資する知見を提供していくことが、経済学に期待されていると考えます。


日本経済学会は、多様な研究分野と世代の研究者が集い、自由で開かれた学術的交流を行う場です。基礎研究の深化を支えるとともに、その成果を教育にフィードバックし、次世代の学生や若手研究者が現実の経済社会を深く理解し、主体的に考える力を育むことも重要です。また、若手研究者の育成、国際的な研究交流の促進、社会との対話の充実にも力を尽くしてまいります。


あわせて、今回新たに事務局長ポストを設け、事務局体制の強化を図ることとなりました。学会運営の効率化を進め、役員の方々の負担を少しでも軽減しながら、持続的で安定した運営体制を築いていきたいと考えております。


会員の皆様とともに、日本経済学会が経済学の発展と社会への貢献という使命を一層果たしていけるよう、誠心誠意取り組んでまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。