ポスター・セッションの活用方法について

 今年度の春季大会より、原則として学生会員による報告はすべてポスター・セッションに配置されることとなりました。報告者は研究成果をまとめたA0版用紙のポスターを掲示し、質問者には口頭で説明する機会が与えられます。

·            ポスターによる論文報告は格下ではない

ポスター・セッションの導入は日本経済学会では初めての試みです。海外の学会ではポスターによる報告は一般の口頭報告よりも一段下に見られがちです。しかし日本経済学会では学生会員による報告はすべてポスターですから、就職などの際に低く評価されることはありません。もちろん大会プログラムにおいても一般報告と同様に報告者氏名、報告論題等が明記されますので、学会報告実績として従来通り記載できます。

さらに、ポスター・セッションには一般報告にはない、次のようなメリットがあります。

·            研究成果をより正確に発表でき、的確に評価してもらえる

ポスター・セッションでは一般参加者が時間を掛けてポスターに書かれた研究内容を検討できます。一般報告では、ともすれば時間的な制約のために成果を十分に伝えられず、セッション参加者に中途半端な印象を持たれてしまう嫌いがあります。たとえば、一般報告では、重要だが難解な数式の展開を短時間スライドで説明しても、ほとんどの聴衆には理解されません。しかし、ポスター・セッションでは掲示と口頭説明によってこのような欠点を回避できます。逆にいえば、意味のある研究成果ならばポスター・セッションでの報告によって、より多くの研究者に的確に評価してもらえるといえます。

·            より多くの研究者との意見交換が可能

一般報告ではフロアからの質問時間はかなり制限されていますから、コメントをもらえる相手は討論者だけに事実上限られてしまいます。しかし、ポスター・セッションでは同じテーマに関心のある研究者から幅広く意見を聞いたり、討論することも可能です。質問する側としても、一般報告のフロアからでは聞きにくいことでも、ポスター・セッションでは個人的に聞けますから、より率直な意見交換や情報交換が可能と言えるでしょう。

最後に、上記のようなポスター・セッションのメリットを活用するには、

·            研究成果をアピールできるポスターをしっかり準備することが大切

ポスター・セッションでの報告にはごまかしが効きません。研究成果をアピールできるポスターをしっかり準備すれば同じ分野の研究者からも高く評価され、就職などの面でも有利になるでしょう。学生会員の皆さんには是非、ポスター・セッションを活用していただきたいと思います。

 なお当日は会場において各報告者には手持ち配付資料を準備できるようにする予定です。ただしPCなどの機材を持ち込むことはできません。ポスター・セッション会場の仕様については,11月末までに学会ホームページにおいて紹介予定です。ポスター・セッションについてのご質問の受付は,ホームページでの仕様紹介後に事務局にて受け付けます。

受付方法E-mailのみ 

件名を「2008年度春季大会ポスター・セッションについての質問」として下さい。

 最後になりますが,ポスター展示と一対一真剣勝負の討論の機会をフルに活用して自己アピールしましょう。


追加参考情報:ポスター準備のために

 ポスター・セッションでは、報告概略をA0用紙1枚のスペースを使って展示していただきます。最も簡単な方法は、予めA0用紙にプレゼン内容をプリント・アウトすることですが、A0用紙にプリント・アウトするためのプリンターがなく、業者依頼単価が高すぎて…、またA0用紙を会場に持ち込むのはかさばって面倒くさい…、と思う方のために、いくつかの対策をご紹介します。

1) 予めA4用紙サイズで16ページ分プリントして、それを順番に貼り付ける。

2) A0用紙1枚をレイアウトとしてポスター原稿をパソコン上で作成し、それを分割印刷した後、改めて1枚に貼り合わせる。

 1番目の方法については説明を必要としないと思います。

 2番目の方法については、インターネット上で各自いろいろと探し出すことができるかと思います(keyword例:分割印刷+latex)が、windowsmac osxlinuxのいずれでも、jpegbitmap形式の画像ファイルを比較的簡単にA0用紙を分割印刷可能なアプリケーション(フリーウェア)PosteRazorがあります。

 LaTeXを利用する場合には、Jonathan Marchin氏のa0posterというdocumentclassが利用可能です。Compileの結果はA4サイズで表示されますので、最終版作成前の準備段階でポスター確認のためには便利です。詳細については、たとえば奥村晴彦先生(三重大学)が主宰されているTeXWikiの「LaTeXでのPosterの作り方

が参考になると思います。                              

 Gimp (winmac osxlinux)GraphicConverter (mac osx)などの画像変換ソフトを使ってpdfps形式のものをjpegbitmap形式に変換した上で、上記のソフトを併用するといいでしょう。

 分割印刷の方法についてはインターネット上で様々な情報を収集できます。魅力あるポスターの展示をお待ちしております。